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優しくなければ生きていく資格がない

ワンスアラウンド株式会社 取締役
E&C推進室室長 佐藤 梨枝子

佐藤 梨枝子

ハッピーエピソード 【vol.56】

優しくなければ生きていく資格がない

先日、弊社の代表から以下のメッセージが全社員に送信されました。
非常にハッとする内容でしたので、今回は初めにこちらをご紹介致します。
以下、弊社の代表からの全社メッセージです。

御取引先の副社長から以下のメールが届きました。


ベトナムに私たちが最初に建設した小学校で育った青年が親善使節団に入って5歳になる息子のワッタナー君を連れて来日してくれた。別れ際に「次に来る時はもっと大きくなっているね」と言うと、ワッタナー君はにっこり、大きく手をあげて「はい、もっと優しくなるよー」と言い放った。その瞬間、その場に居合わせた私たちは皆なまるで魔法使いの杖で魔法にかけられたように静まりかえった。ワッタナー君にとって大きくなるということは優しくなることだったのだ。私は頭をガツンとやられた気持ちだった。(後略)


私はこの文章を読んで、「ワンスアラウンドは22年と言う時間の中で優しい会社になってこれたのだろうか?」と考えてしまいました。


◎ 悩んでいる社員が居れば優しく手を差し伸べてひとりじゃないと励ます (無関心な人がいます)


◎ 迷っているお客様には心から寄り添って親身なアドバイスを伝えて笑顔になっていただく (ストックを確認せず「在庫はありません」というスタッフがいます)


◎ 困っているお取引先があれば、時には損得を超えて支援する (まだまだ不十分です)


そうしたことがあたりまえのように出来なければ、お客様のお役に立つ会社とは言えないのではないでしょうか!創業23年目を迎え、私たち1人ひとりはそこにこだわっていくべきではないでしょうか!


5歳のワッタナー君のように人も企業も何歳になってももっと大人になれるし優しくなれると信じてみんなでお互いもがきながら進んでいきましょう!


「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格は無い」
by レイモンド・チャンドラー


シンプルですが、非常に胸を打たれる衝撃な内容でした。
私も初め、多くのスタッフが自分の行動を振り返るきっかけになったと思います。
そんな中、社内の【ハッピーエピソード】に、連続でユニバーサルマナーに関わる事例が投稿されました。
そのなかから2つのエピソードをご紹介致します。


まずは新入社員のYさんが初めて聴覚障がいのお客様の接客を体験した際のエピソードです。

ある男性のお客様にお声掛けで「こんにちは!」と挨拶をいたしました。
声掛け後、お客様はお手持ちのノートに何かを記入されました。
指し示されたノートを見てみると「耳が聞こえなくて筆談でも大丈夫ですか?」とのことでした。そこから"筆談"を通じた接客がスタートしました。


お客様のニーズをお伺いし、目的に合った商品が見つかり喜んでくださったお客様はノートに「お勧めの商品の品番と店員さんの名前を書いてほしい」とお伝えくださいました。


そして「他のお店は『筆談』というと嫌な顔をされたけど、ここのお店はされなくて安心して聞くことができたよ ありがとう」
と感謝の言葉までいただけました...。


自分自身、筆談のお客様との会話は初めての経験で、最初はどんな対応をすることが1番の正解かが分かりませんでした。


しかし、口を大きく動かして話すことで、耳が不自由なお客様にも分かりやすく丁寧に伝えることができる事を知っていたので、会話で1番大切な《目を見て相槌を打ちながら笑顔で接客をすること》が出来ました。


こちらのお客様はその後も何度かお話をしにご来店頂いており、大切な顧客様として今も接客をさせていただいております。



Yさんは一度聞いたことがあるユニバーサルマナーの情報を思い出しながら会話で一番大切な「アイコンタクト・笑顔・相槌」を駆使し
一生懸命に応対し、お客様に感謝されたことをとても喜んでいました。


​​​​​​​もう一つは足の不自由なお客様が靴をお求めにいらしたときのOさんのエピソードです。

お母様とお嬢様の親子でご来店され、お母様はご高齢のお客様で車椅子を使用されていました。


始めはレディースの靴売場をご覧になっていましたが少し足が大きめお客様でしたのでメンズの売場にご案内しました。


お母様は、車椅子という事で移動する際に非常に周りに気を遣われていました。
しかし、平日の早い時間帯という事もあり、「動線が広いので、どうぞご心配なさらずに!」と言って売場までご案内いたしました。


足の不自由なお母様の靴の試着中も「ありがとうありがとう」と何度も言っていただき、いつも通りのフィッティングをしているだけでしたが、なんだかとても特別な気持ちになりました。


お話をよく伺うと、「歩くことは難しいが、どうしてもこのブランドの靴を履いていたい」と仰っており親子で色違いのシューズを選び帰路につかれました。


その後、お母様の方から「車のイスの高さに目線をあわせてくださりありがとうございます」というアンケートが届きました。



売場では、当たり前のように見られる光景ですが、この事例のOさんは、足が不自由でも「どうしてもこのブランドの靴を履きたかった」というお母様のニーズに応えるべく、当たり前に靴の試着のお手伝いをしました。
そんなOさんのさり気ない配慮に喜んでくださったようです。

「優しさ」って何だろう?

この2つは障がいをお持ちのお客様に対する好事例ですが、代表がメッセージに書いてあるように、自分の感情や業務の多忙などから、つい、目の前のお客様や仲間に対して「優しさ」を忘れて自分本位な態度をとってしまうことが多々あります。
私事ですが、先日、通勤途中で熱中症になってしまいました。
その時に、一人の若い女性は、自分の飲みもののペットボトルを私の首に当てて介抱してくださいました。もう一人の若い男性は、すぐに駅員さんを呼びに行ってくださいました。
自分の事は顧みず、困っている人・悩んでいる人がいたら、まずは行動する・声を掛ける。こんな当たり前のことを、普通に出来る人が優しさなのかな?と考える今日この頃です。




最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも現場から届いたお客様の「ありがとう」を
ご紹介してまいります。

佐藤 梨枝子
佐藤 梨枝子
ワンスアラウンド株式会社 取締役

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