ブログ

catch-img

対話から生まれる​​​スタッフとの絆

ワンスアラウンド株式会社

ビーミングライフストア by ビームス 豊洲店

店長 竹内 歩実

竹内

ワンスアラウンドで、ビーミングライフストア by ビームスららぽーと豊洲店のショップマネージャーをしております、竹内歩実です。
入社して9年目、ビーミングライフストアに着任以前はレディースショップの店長として異なるブランド2店舗を任せていただきました。
規模の異なるお店で年齢や性別を超えて沢山のスタッフと関り、マネジメントをさせていただく中で自らがお店作りをする上で大切にしたいことが入社9年目を迎え、少しずつ見えてきたように感じます。

今回は私が店運営をする上で特に大切にしている「スタッフとの対話」についてフォーカスした内容をお届けします。私の気づきが少しでも読者の皆さまの現場でお役に立つことが出来れば幸いです。


店長たちのチャレンジ 【vol.004】

「対話」で目指すビジョン

私たちのお店が目指すビジョンは「豊洲店のファンをつくる」です。
豊洲店のファンとはお客様はもちろんですが、実は、スタッフも豊洲店のファンになって欲しいという超個人的な裏テーマがあります。
一緒に働いてもらう以上、「豊洲店で働けてよかった!」と少しでも思ってもらえるようにスタッフとの『対話』に注力しています。対話を重ねることで相手と自分自身を理解し、相手に理解してもらい、個人個人が自立しながらリスペクトし合える環境をつくることが自分の使命だと考えているからです。

私が対話を重ねることに拘るその先には二つの想いがあります。
一つ目は、今の店舗から異動しても(大げさに言えば今後の人生でも)「自分の考えで動ける人」になって欲しいということ。
二つ目は、「誰も置いていかない、みんなで足並みを揃えて実行する環境」を作りたいということ。
この二つの目標を達成するために日々スタッフと対話し、コミュニケーションを取っています。


自分の考えで動けるように


一つ目の想いに至ったのには私自身の経験が大きく関係しています。

販売代行の醍醐味でもありますが、異動の際に同じブランドになるとは限りません。ブランドが異なれば、店舗や商品はもちろんですが、ブランドが大切にする価値観や目指す方向性を含め、それまで働いていた場所とはガラッと景色が変わります。
また、他のブランドから以前所属していたブランドに異動することもあります。その場合も、ある程度の時間が経過していると、運用に大きな変更があることも珍しくなく、一から新しく仕事を覚えるような感覚になります。
さらに、異動した先が小型店舗であれば、頼れる人物は自分自身ということも少なくありません。(愚痴のようになってしまいましたが、それが大変でもあり楽しくもあります。)

そんな経験の中で、私は「自分自身で考えることの重要性」に気づくことができました。
自分で課題や解決策を考えることは、ブランドが変わっても、環境が変わっても、間違いなくその人の強みになると身をもって実感しました。
だから、スタッフには何か取り組みを始める時や途中段階で、「なぜそれをやるのか」「なんのためにやるのか」「どうやるのか」を常に問い続け、考える時間をつくるように心がけて対話をします。
すると、その答えに個人差はあるものの、対話の回数を重ねる毎にスタッフ自身の考えや、やり方、取り組みへの拘りの言葉が聞こえるようになります。
上司である以上、部下に対して「やって当たり前」と思われるようなコミュニケーションかもしれませんが、上司の考えを一方的に伝えたところでスタッフが自分で考えるという思考を養うことはできませんし、本人が本当の意味で腹落ちするためには、自分自身で考え理解して、まわりにも理解してもらうための行動が必要になることを、身を持って経験してほしいと思っているからです。


誰も置いていかないで
実行できる環境をつくる


ある程度の規模のお店になると、自分がやらなくても誰かがやってくれるという甘えが出てきます。そして、実際に誰かがやってくれるのです。ただ、そのいつもやってくれていた人が異動になったらどうでしょう。
10人以上在籍しているお店でも「あれがない、これがわからない」ということになります。
それは元を辿れば、コミュニケーション不足から発生しているのではないでしょうか。

仕事には大きいも小さいもありませんが、全員が同じレベルで同じ方向を向いて実行してこそ大きな目標もクリアできるはずです。
しかし、「誰も置いていかない、みんなで足並みを揃えて実行できる環境」と言っても、販売だけではなく、やることがどんどん増えている状況で、仕事のことだけではなく、仕事以外でもコミュニケーション不足に陥っているお店も多いのではないでしょうか。

そこで、私はコミュニケーションを深めるための小さな活動として、「みんなで一緒に楽しい目標をクリアする」ことを大切にしています。
ポイントは仕事以外の目標を設定することです。
例えば、どのお店でも出来ることでいうと、スタッフの誕生日にみんなでオリジナルのメッセージを贈ったり、バレンタインにメンズにふざけたメッセージカードを贈ったりしています。
仕事の話だと真面目になってしまいがちですが、学生アルバイトも含めて全員で「あの人はどうしたら驚いて喜んでくれるだろう、何が好きだろう」と贈る相手のことを考えて、意見を出し合います。
日頃の感謝の気持ちを込めて、贈る側も楽しみながら相手のことを考えることで、贈る相手のこと、一緒に考える仲間のことを知る機会にも繋がります。
最初はやらされている感のあるスタッフも、みんなとコミュニケーションを取ることで、小さな会話を積み重ねていくことで、相手を知り自分を知ってもらい、仕事でも自然とコミュニケーションをとる機会が増えて、徐々に一体感が出てきます。
すると、なにかの目標にチャレンジしたいときも、「みんなが一緒ならやってやるか」の気持ちになってくれるので、全員を巻き込みやすくなる気がします。


「自分も店長になりたい」

さいごに入社4年目のスタッフから、最近聞いた嬉しい話をお伝えしたいと思います。
そのスタッフは、会社の店長候補者研修に参加して、最終の成果発表会で「自分も店長になりたい」と発表していました。
正直、今までの彼から想像できる言葉ではなかったので、驚きを隠せず、嬉しい反面、本当か?と疑ってしまいました。ごめんなさい(笑)。

後日、本人に心境を聞いてみると、「いままで沢山の仲間と出会って、楽しく仕事をしてきましたが、店長になりたいとは思いませんでした。「店長=雲の上の存在」で、自分の理解不足やスキル不足で期待に応えられず、上手くできずに落ち込むこともありましたし、その中で店長になりたいという考えに至りませんでした。
ただ、豊洲に異動して、周りのスタッフの仕事に対するモチベーションの高さと、なにから始めたらいいか分からない自分に、根気強く質問を繰り返して考える時間をくださり、意見を聞いて実行させてくれることで自分でもできるかもしれないという自信がつきました。
「今まで、自分のことしか見ることができなかったのですが、部下ができてからは、周囲を気にするようになって、自分も同じようにコミュニケーションを取ることで少しずつ自分自身の成長を感じることができました。それからは、店長は雲の上の存在ではなくなり、自分のなりたい、目指したい店長像が見つかったので、初めて店長になりたいと思いました。」と語ってくれました。

大げさかもしれませんが、初めて店長になって本当によかったと思えた瞬間でした。
私はロジカルな思考が苦手で、スタッフの意見や考えをとにかく聞く事しかできないと感じていました。
しかし、自分のできることを拘りや意味を持って繰り返すことで、私の考えを理解してくれて自ら考えて行動に移してくれる頼もしい仲間が周りには沢山集まっていました。

これからも自分の強みである「対話」を重ねて、スタッフの成長を感じながら、自分も一緒に成長し、豊洲店のファンを増やしていきたいと思います。





最後までお読みいただきありがとうございました。

次回(12月)の「店長たちのチャレンジ」をお楽しみに・・・。



竹内 歩実
竹内 歩実
ワンスアラウンド株式会社 ビーミングライフストア by ビームス 豊洲店 店長

ご購読はこちらから

本ブログは、メールマガジンでも配信しています。

【こだわり】
現場で働く仲間に今伝えたいテーマに拘る。

現場で起きているリアルな事例に拘る。

現場で働く仲間が 元気になる提案に拘る。

購読ご希望の場合は下記フォームより
必要事項をご入力ください。




人気記事ランキング

タグ一覧