やりがいを感じて仕事が出来る学生の見抜き方
ワンスアラウンドの『現場マガジン』 2021年12月22日号
皆様、こんにちは。
ワンスアラウンドで新卒採用を担当している岡田聖子です。
今週は、『人を育てる』シリーズの第19弾。
終盤にさしかかった23卒インターンのタイミングで、 コロナ禍だからこそ気にかけておきたい学生の「就活の軸」に対して、 企業が出来る「気づきの提供」についてお伝えしたいと思います。
人を育てる法則 【vol.019】
やりがいを感じて仕事が出来る学生の見抜き方
23卒採用にむけたインターン受け入れも終盤に入りました。
22卒では、「仕事に活かせそうな特徴や得意」をしっかりと認識できていないまま、 「コンサルタント」「企画」の仕事がしたいという「イメージ」で就活する学生が多かったのですが、 大学1年生の終わりにコロナ禍に突入した23卒は、さらに社会との接点が少なく、 浅い自己理解と、明確でない「軸」のままの学生が増えていると感じています。 学生アンケートからも約7割がコロナ禍で満足な大学生活を送れていない、 約5割がコロナの影響で自己PRに困りそう(22卒38%⇒23卒47% 9ポイントUP)と感じています。
キャリタス就活2023卒調査(2021年11月)より
入社後の活躍に繋げる為には、学生が重要視する「就活の軸」と企業が求める「得意」のマッチングが必要ですが、 この学生の軸と企業のニーズがピタリとはまることはあまり多くないように感じます。
弊社では、昨年から入社1~3年目の若手OBOGが仕事紹介などを座談会形式で学生に話す場を設けていますが、 OBOGの選出には「軸」をしっかり持って就活した社員を選ぶようにして、 その大切さに気づいてもらうように意識しています。 ある若手社員Aの学生時代の「軸」や、入社後の様子から、 学生のどんな「軸」を見ていくと将来の活躍に繋がっていくのか、そのヒントを感じていただければと思います。
<自ら提案して任せてもらい、自己成長に繋げているAさん> ◆「企業選び」の軸 ◆「仕事内容」の軸 ◆「自分の資質を活かす」軸 ◆「社風」軸 |
学生が気づかない「軸」の指摘が企業の役目
いかがでしたでしょうか?
この社員Aは、企業規模(若手でも責任ある仕事を任せてもらえる規模)、 仕事内容の本質的な理解(コンサル=コンサルティング会社でなく、 実践的な提案や成功&失敗体験が若くからできる企業選び)、 早期にマネジメント体験が出来る自己成長の機会(自分のリーダー資質を自覚)、 社風との相性(アルコールも入る席での社員の様子を自分の肌で感じて確信)など、 様々な「軸」でのマッチングが上手くハマり、入社後の活躍に繋がっているのだと思います。
インターンやOBOG訪問、会社説明会や面接を通して、学生の様々な「就活の軸」を確認し、 また学生自身が気づいていない新たな就活の軸の切り口を教えるのも、我々社会人の先輩としての役割ですし、 私もキャリアコンサルタントとして、新たな「気づき」を持ち帰って欲しいと思いながら出会う学生に接しています。
しかし、コロナ禍で大きな環境変化が起こり、社会背景からくる世代GAPも更に大きくなったと思う今、 年の離れた年長者から伝えるよりも、入社数年目の若手社員が自分の事例を自ら伝えたほうが、 学生の「就活の軸」や「キャリア構築」の気づきに繋がっていくこともあるでしょう。
コロナ禍で社会経験が特に少ない23卒の学生との対話では、一歩踏み込んだ 「考え方」や「軸」のヒアリングの上で、彼らの「社会経験」の1つとなるインターンや会社説明が必要 になってきています。
そして、それが将来的に入社後に活躍してくれる人材の採用につながるならば、 企業側にも大きなメリットになるのは間違いありません。
<多様化する価値観と就活の軸の擦り合わせ>
ここに時間と労力を費やすことが重要になる23卒採用になるのではないでしょうか。