信頼は聴く力が育む
信頼は聴く力が育む
前回のブログで「アイメッセージ」のお話をさせて頂きました。
想いを込めた言葉にこそ、人の心に響く力が宿る。自らの心を開いてスタッフと向き合うことを、 店長は大切にするべきだ。そんなことをお伝えしました。
では、スタッフに心を開いてもらう為には何が必要でしょう。
アイメッセージを届ける為には何が必要でしょう。そこには信頼が必要です。 信頼を築くには「伝える力」の対となる「聴く力」が必要です。 私は「聴く力」こそが、信頼の土台を築くものだと思っています。
「メンタルヘルスの研修」
先日、メンタルヘルスの講義を受ける機会がありました。
その中で、「部下のメンタルヘルス不調のサインが見られた時、大切なのは声をかけることと、聴くことである」 というお話がありました。
聴く時の注意ポイントとして、下記の5点があるそうです。
- 相手が言うことを頭から否定しない
相手の苦しみや辛さに対して気持ちや気分の問題としたり、他者との比較をしない
相手の言うことを先回りしたり、話を途中で遮ったりしない
無理な励ましをしない
無理に行動を促さない
こうした姿勢で聴くことが解消の第一歩となるというお話で、 改めて「聴く力」の大切さを学びました。
「何を言うかよりも、誰が言うか」
すぐに解決しなくても、聴いてくれたという事実がその人の心を開きます。 その積み重ねが信頼へと繋がります。人を動かすには、言葉に重みが必要です。 重みのある言葉を発するには、カリスマである必要はありません。重みは地位や名誉が決定することでもありません。
日頃からスタッフの話を聴き、信頼をしてもらえているかどうか。それだけが重要なのです。
「この人の言うことは腹に落ちるな」
あるいは「この人の言うことは本当にその通りだな」
そう思ってくれた時、スタッフの体は自然に動きます。
「この人」になれているでしょうか?
私は未だ自分がなれているとは思いません。ただ、「この人」でありたいと常々思っています。
ですので、スタッフの話を出来る限り聴くようにしています。
そうさせてくれたのは、ある出来事がきっかけでした。それは他でもない、スタッフがくれたものでした。
「スタッフがくれた励まし」
「どうした?なんか悩んでんのか?」といつも気にして声を掛け、話を聴いていたIという 男性スタッフがいました。彼はとても前向きで積極性のある優秀なスタッフでしたが、 若さのせいもあったのか協調性に欠ける所があり、周囲のスタッフとぶつかることがよくあったからです。 |
<聴く>を積み重ねる
ポイントだったと今でも思うのは、Iを初めとするスタッフと私は、 「聴く」ことで信頼関係を築いてきたということです。
音や声が耳に入る「聞く」ではなく、理解しようと進んで耳を傾ける「聴く」ということを 大切にし続けていくと、コミュニケーションは深まっていきます。 その繰り返しが信頼関係を育むのです。
「言葉の重み」を感じてもらえるリーダーは、信頼関係を部下と築くことが出来ているリーダーです。 そこに特効薬はありません。時間のかかることです。しかし「聴く」を積み重ねていくことは、 強いチームを作る最良で最短の道のりだと私は考えます。