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笑顔と信頼の店舗改革:課題店からトップを達成する方法

ワンスアラウンド株式会社
ニューバランス ファクトリーストア 木更津店
店長 高橋 涼​​​​


ワンスアラウンドで、ニューバランスファクトリーストア木更津店のショップマネージャーをしております、高橋涼です。
新卒として入社して10年目、BEAMSとニューバランスの2つのブランドを経験しました。
全国でも同じショッピングモールに出店していることが多い両ブランドですが、同じ業種でも運営の仕方やブランド方針がガラッと変わることに面白さを感じています。
そんな中でも、ワンスアラウンドの掲げる『お役に立つ』という理念はどちらにもフィットすることだと気付き、改めてお客様第一であることの大切さ、根本はどの業態も変わらないことを実感しました。
今回は私が2年前に木更津店の店長として着任してからの成功体験をレポートさせていただこうと思います。
がむしゃらに実行して生まれた成功体験が読者の方への何かしらのヒントとなれば幸いです。



店長たちのチャレンジ 【vol.005】

「不調店からの脱却!」
~自店はこうして生まれ変わった!~

私が着任した当時の木更津店は、売上が低迷し、ブランドが大切にしているKPIの成果も決して良いとは言えない状況で、社内では「課題店」と言われていました。

実際に着任して一番に感じたのは、『お店の空気感が悪い』ことでした。
スタッフ同士がギクシャクし、非常にネガティブになっているようでした。
ベテランスタッフが多く、他店と比較しても販売スキルは非常に高いのに本当にもったいない。
今の空気感をポジティブにできれば、売上やKPIで大きな成果が出せると、このお店のポテンシャルに期待を感じました。

そんな木更津店で、自分が取り組んだことは大きく3つです。


その1:クリーン(安心・安全)な環境づくり

過去に事件事故が発生していることから、スタッフに聞いてみると
安全管理上の1つ1つのルールが流されている(もしくは不十分な)状況でした。
どんなルールでもそうですが、なぜやるのかの意味がわからないままで、やらされている意識が強いと簡単に流れてしまいます。


そこで、店舗内の安全管理のために、当たり前にやるべきこととして

  1. 貴重品は必ず個人の鍵付きロッカーで管理する
  2. 営業中のレジ金点検、レジ開け締め時の金銭チェックは2名体制で行う
  3. 退店時の荷物チェック(時間とチェック者の見える化)

という3つのルールを改めて徹底しました。


「怒られないためにやるのではなく、お互いを疑わなくて済むために、そして大切な仲間が疑われないためにもやるべきことはきちんとやろう」と言い続けたところ、スタッフも以前の事件事故の時の嫌な思いはもうしたくないという気持ちもあり、すぐに徹底してくれるようになり、今までの2年間、事件事故はもちろん1度も発生していません。


スタッフに振り返って聞いてみたところ、「全員がルールを改めて確認できたお陰で流さないことが染み付いて、お互いに信頼できる関係になったし、お金や荷物を一緒にチェックするという以外にもスタッフ同士の関わりの機会が増えて信頼関係が作れた」と話してくれました。

今では、退店時だけではなく休憩時でも当たり前になった「荷物を見てもらう」ことや「お金は2名で数える」ことを、木更津店のスタッフが他店の応援に行った際に行うと、逆に驚かれることもあるそうです。


その2:スタッフの 『できる』 を増やす

以前は、スタッフに負担をかけないように、店長が自ら動き、やってあげるということが多く、店長は皆から頼りにされ、パートさん達との関係もとても良好でした。
しかし、ルールを流していることからも、それがかえってスタッフ達の甘えに繋がってしまっているように感じました。


そこで、『みんなで頑張る!』という合言葉のもとに、業務を少しずつ若い社員やパート、アルバイトスタッフにも割り振っていくことにしました。


社員には平等に担当を割り振り、担当部門のアイテム動向やKPIの進捗確認を行ない、数値を伸ばすために対策を考えてもらうことにしました。
そういった対策を全く考えたことがないスタッフがほとんどでしたので、それぞれの担当に自分がサポートとして付きましたが、あくまでアドバイスという形で最終的には本人が考えて決めさせるようにしました。


また、パート、アルバイトスタッフは、接客と荷捌き以外の業務は行っていません(できません)でした。
聞いてみると、ベテランのパートさん達はパソコンが苦手なため、パソコンを使う業務は全て社員が行っているとのこと。
しかし、業務効率を考えると、パート、アルバイトスタッフの協力は不可欠なため、営業中頻度の高い、【パソコンで行うアパレルのフォローリスト出し→そのリストを見ての品出し】の流れを教えて、それぞれが1人でできるようになってもらいました。


初めは苦戦していたパートさん達も「早く自分でできるようになりたいから」と自らリスト出しを申し出て、一生懸命取り組んでくれました。
今では、特にパートさん達が、気づいた時に自らすすんで取り組んでくれることも多くなり、とても助かっています。


また、自分のこだわりとして、スタッフ個人が出してくれた成果(KPI、NPSグッドコメント)は、店内の全スタッフや全社に共有することを徹底して行い、それぞれが自分の成果に誇りを持てるように務めました。


こうして役職者、社員、パートアルバイトの垣根をできるだけ無くし、スタッフの成果を見える化することで、スタッフ一人ひとりに責任感と自信が生まれ、それが多方面でプラスに働いていると実感しています。


その3:雑談コミュニケーションで関係性づくり

最後はこのリレー執筆でも多くの店長が挙げている『コミュニケーション』についてです。
やはり、コミュニケーションが店舗の空気感やスタッフ間の関係性作りに大きく関わるポイントだと思います。
そして、全てのスタッフが、1日1回は必ず笑顔で話す機会があってほしいと思っています。


自分が1番大切にしているコミュニケーションが『雑談』です。
そこで、やるべき仕事はしっかりやりつつ、出勤前後や作業の合間、店頭が落ち着いたタイミングでスタッフにプライベートの話を聞いてみたり自分のことを話したりします。
1対1よりも複数で話題を共有したほうが、話が広がっていくので、ストック内に数人のスタッフが揃ったわずかなタイミングで、一言話したり、笑わせることを言ってみたり、イジったりしています…笑
そんなふうに複数で話題を共有することがスタッフの関係性を良くしていくと思います。


また、木更津店では、コロナ禍も挟んでしまい歓送迎会や社員同士で食事や遊びに行ったことが全くなかったとのことでした。
そのため(自分が好きなこともあり)、スタッフをご飯に誘ったり、報奨金や会社のコミュニケーションサポートという福利厚生制度もフルに活用させていただき、退職したスタッフも呼んだりして皆でゆっくりとわいわい話せる機会を着任当初から多く設けるようにしています。



「課題店」から
「お褒めの言葉を頂ける店」へ

着任して2年が経った今、以前は課題店と言われていた木更津店が、昨年度の売上予算比が全社トップで、今期も絶好調。
施設の年度表彰では坪効率伸長前年比が業種内1位で表彰されました。
また、本社の方がタスクにいらしていただいた際には、スタッフの気遣いが素晴らしいとお褒めのお言葉をいただき、社内のイヤーコンベンションで優秀チーム賞に選ばれるまでに変わることができました。

初めは不満の声もありましたが、協力してくれる仲間の力を借りて取り組み続けられたことが結果に繋がり、自分自身も大きく成長できたと感じています。

このメルマガ執筆の機会をいただいた際に、スタッフに「以前と変わったことって何?」と質問してみました。
すると、「皆の距離感が近くなった!」「皆が自分を出すようになった!」「~さんが明るくなった!」と話してくれました。

取り組んだことが上手く作用しあって、初めに自分が感じた『お店の空気感の悪さ』が無くなり、今は自分も本当に居心地が良いです。
6月からは、ユニットリーダーという役職を与えていただき、木更津店の店長をしながら他に2店舗のマネージャーを任せていただいています。
2店舗ともに新任店長が頑張ってくれている店舗ですので、木更津店での経験を活かしてサポートやヒントを与えてあげられたらなと思っています。




最後までお読みいただきありがとうございました。

次回(2月)の「店長たちのチャレンジ」をお楽しみに・・・。



高橋 涼
高橋 涼
ワンスアラウンド株式会社 ニューバランス ファクトリーストア 木更津店 店長

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