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「客注アプリ」を使った新しい接客様式

皆様いつもお読みいただきましてありがとうございます。
ワンスアラウンドが毎週お届けしている『現場マガジン』は、文字通り我々が運営する 《現場》発のホットな情報をお届けするメールマガジンです。
今週は、『ショップレポート』の第10弾。
今回は、各社で強化しているEC関連の取り組みで大きく成果を出し続けているショップの改善をご紹介致します。

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ショップレポート【vol.010】




「変化に対応できたものが生き残る」

皆様、こんにちは。本年も宜しくお願い致します。
今回も日常、店舗が行っている「もっともっと活動(=全員参加のカイゼン活動)」の取り組み事例をご紹介します。

コロナ禍によるEC売上の増加傾向を受けて、オムニチャネル戦略が 各社で強化されています。その一つとして「客注アプリ」を強化しているショップの取り組みをご紹介致します。

「新しい接客様式」へのチャレンジ

「客注アプリ」とは、EC在庫と店舗在庫を含めたブランド全体の在庫を一元管理したもので、 お客様が店頭で購入したものを、倉庫から直接、お客様のご自宅にお届けするといったデリバリーサービスです。
ショップの在庫量が少なくなることで店スタッフの付帯業務が減り、お客様にとっては新品の商品がご自宅に届く、 まさに「安心・安全」な商品を手に入れることが出来るWin-Winのサービスです。


このお店のブランドでは以前からこの取り組みを行っていましたが、 コロナ禍の接客で、常に新しい商品をお求めになりたいお客様が増えたことから、 この「客注アプリ」の取り組みを強化していくことにしました!


しかし、実際にお客様にお薦めすると、様々な問題が起こりました。


①「倉庫から新しい商品が送れるのでやってみませんか?」と先に了承を得てから 在庫を調べたところ、在庫が無く、結局、店頭の商品をお渡しすることになりました。 お客様からとても残念そうに「店頭の商品だと汚いの?」と質問されてしまいました。


②アプリをお薦めする際に、あまりにも低姿勢でお願いするようにお伝えしたところ、 入会手続きに時間が掛かってしまうと「お願いされたからやったのに待たせれた」 「別にやらなくても良かったのに」など、せっかくのメリットが 逆にマイナスイメージを持たれてしまいました。



そこで、スタッフ同士で話し合ったカイゼン策として、アプリ登録がスムーズに行えるように



(1)お客様が入店された段階で、iPadのアプリを起動させておく
 →ご入会手続きに時間を掛けない

(2)接客中やご試着中にお客様が気になっているもの、 ご試着している商品の在庫検索をして、念の為、カートに入れてキープしておく
 →お客様が購入を決めた商品が確実に入手できるようにする

(3)在庫を調べる際は「お調べしましょうか?」の質問型ではなく、 「お調べ致しますね!」と言いきる
 →お客様に迷いを持たせない

(4)既に会員の方で、パスワードなどを忘れてしまったお客様に対して、 時間を掛けて思い出すよりもリセットする方法をお伝えする(一緒にやってあげる)
 →時間が掛かった、面倒くさいというネガティブイメージを持たせない



以上のことを実践しました。


その結果、それまでは月に数名にしかご利用がありませんでしたが、 上記の対応をスタッフ同士フォローし合いながら行った結果、翌月は40件に増え、 その後も着実に利用件数が増えてきました。
お客様からも、手ぶらで帰宅出来て、翌日(エリアにもよりますが) 自宅に新品が届くので大変喜ばれているそうです。


オムニチャネル戦略が加速化している中で、この「客注アプリ」のような デリバリーサービスを行っているブランドが増えてきています。
以前は、1型に対して数点のストック在庫を持っていましたが、今は店舗在庫が激減し、 その商品を販売してしまうと、入荷することも無くなってしまいます。
アパレルの過剰在庫問題は、このコロナ禍において、一気に解決の方向に向かっていますが、 店スタッフとしては店頭在庫をいかに切らさないかが大きな課題となり、 このサービスを最大限活用することが生き残りの道と考えた取り組みでしたが、 スマートフォンの操作を面倒に思う世代の顧客様も多くいらっしゃる中で、 いかにメリットを感じて頂けるかを試行錯誤してきた結果、この取り組みが大きな成果に繋がりつつあります。

「この世に生き残る生物は、激しい変化にいち早く対応できたもの」
― これは、誰もが知っているダーウィンの名言ですが、
私たちの現場でも変化への対応力がより求められています。

この「もっともっと活動」は、小さなチャレンジですが、
既成概念に捉われず、様々なアイデアでまずは「やってみる!」「行動する」ことで 小さな達成感をたくさん味わうことが出来ます。

今年も厳しいスタートとなりましたが、
こんな時だからこそ、現場スタッフのモチベーション維持・アップのためにも、 このもっともっと活動を更に進化させていきたいと思います。





最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も現場からの声や事例をご紹介してまいります。

ワンスアラウンド株式会社
取締役 E&C推進室室長
佐藤梨枝子


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