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大所帯のチームをまとめる秘訣



ワンスアラウンドで、ビームスアウトレット多摩南大沢のショップマネージャーをしております松本祥太郎です。
ワンスアラウンドに入社して9年目、28歳になります。 趣味はキャンプ、川釣り、スキー、国内旅行、 そして野球観戦をしている自分を妄想して行った気分になることです。
店長リレー企画の3番バッターとして、今回私がお届けするレポートは、 『大所帯のチームをまとめる秘訣』についてです。
チームの中で「キャリア・年齢・立場・性格・性別」がバラバラのスタッフをどうまとめるか にフォーカスして、皆様にお伝えしようと思います。
このレポートが少しでも読者の皆様の現場でお役に立てれば幸いです。



リーダーは1人じゃなくていい!


18名在籍するお店となると、同じ方向を向いて目標に向かって 駆け上がることの難しさを痛感します。
店長就任後の最初の1年間はまず、自分がどんなお店にしたいかをずっと考えていました。 部下、アルバイト、パートさんとは今までもコミュニケーションを密にとることには慣れていましたし、 自分のそういうところが評価されたことは少なからずわかっているつもりでした。
しかし、大人数の店の店長になって、今まで上司だった方が部下になり、 それぞれの接し方や色々な考え方がある中で、何が正解なのかわからなくなる日々でしたが、 自分の強み(下の子の扱い方)を生かし悩みの一つである社員の部下の動かし方は、 お互いの弱みを理解し支え合っていけるように努めました。
責任者としてのリーダーシップももちろん大切ですが、 そこで非常に大事になってくるのがコミュニケーションです。
今は、それが『大所帯のチームをまとめる秘訣』だと思っています。
その理由は、コミュニケーション不足は、間違いなくチームと一人一人の パフォーマンス力とモチベーション低下を招くからです。

様々なコミュニケーションネットワークが普及している今でも、 企業規模を問わず8割近い企業が「社内コミュニケーションに課題を感じている」というデータがあります。
そして、コロナ禍によって更にコミュニケーションの課題が加速したと肌で感じております。
皆さんの会社やチームにも、コミュニケーションが苦手だなと 感じる上司や部下が少なからずいらっしゃると思います。
そのような場合は、働く仲間として共通の会話ができる「仕事の話」で会話をするのはいかがでしょうか。
ですが、毎回仕事の話をする人と思われたくないですよね。
そうならないきっかけ作りをするのが上司です。
持論ですが、円満な人間関係を築くことも重要ですが、 円滑なコミュニケーションを築くことが仕事のパフォーマンスと チームの士気を上げチームで同じ方向を向くことが出来ると思っています。
そのきっかけ作りの話をさせて頂きます。



アルバイト・パートスタッフに責任感をもたせる

今回お話しするのは、そのきっかけ作りの一例です。
リーダーがビジョンを立て、チームでそれに向かって目標を決め一年間やりきる。
至極当たり前なことですが、それをいざ実践するのはとても難しく根気のいることです。
それは人間が本能的に継続することが難しい生き物だからです。


昨年度、自店では「店舗フォロワー2000」を目標に掲げ、 最低2000名の会員獲得に1年間取り組みました。
取り組みを開始するにあたり、アルバイト・パートスタッフにスポットを当てたいと考えました。
なぜアルバイト・パートスタッフにスポットを置くかというと、立場的に弱いからです。
基本的に指示待ちだったり、自分の意見が言えなかったりするアルバイトパートさんは、 どのお店も少なくはないと思います。
そんなスタッフを輝かせるのが上司です。そしてアルバイトパートさんが 協力者になればそんな強い味方はいません。


仕事を任せて責任感を感じてもらい、責任感を持たせる育成が 自分自身最初に思い浮かびましたが、私はチーム全員に責任を感じ、 やりがいを生ませたいと思っており、チームの誰もが店の顔になってほしいと思っています。
そこで、取り組みを開始するにあたって、全体のアベレージを確認し、 アルバイト・パートさんの中で取り組み進捗が進んでいるスタッフをピックアップしてリーダーに任命。 3チーム制(1チーム各5人)の獲得コンペを1ヶ月実施しました。
各チームに社員を振り分けて、各リーダーがどのようにチームを動かして 獲得へ向けて進んでいくか、やり方は自由に任せ、 私からは「自分が動かないと周りを巻き込めないよ」 「毎週各チームの進捗確認を全体に共有」とだけ伝えました。
それが今回のきっかけ作りです。


コンペを開始すると、早速チームの色が出てきます。
すぐさまLINEグループを作り目標設定するリーダー(赤チーム)、 コンペで1位になったらチームで焼き肉に行くとみんなに音頭をとるリーダー(青チーム)、 チームを引っ張るために何をしたらいいかわからないリーダー(黄色チーム)と、 くっきり分かれました。
この時点でコミュニケーションが生まれ、チームの特色も出てくるところが面白いです。


赤チーム、青チームは順調に獲得が進み、週毎に取り組みを変えていきます。
黄色チームは、一人一人は獲得に強いメンバー構成ではありますが、 チーム内のコミュニケーションがなく、獲得数も3位で推移していましたが、 終盤はリーダーを支えようとパートさんがチームを鼓舞して軌道修正し、 チーム内で協力者が増えていくのです。
そして、数日後には毎日チーム毎に、褒め合い鼓舞し合う会話が聞こえてきて、 仕事の話でコミュニケーションをしっかり取り合う姿は皆が輝いて見えます。
さらに、獲得に自信がないスタッフがチーム内で1,2位を争う程の獲得をし、 下位獲得者のボトムアップにも成功。
全体の獲得の見える化をしたことによって、週毎の共有が毎日の共有に変わるなど、 一人ひとり、立場に関係なく、私利私欲も無く、 純粋に責任感を抱き始めチームで考えて行動するようになっていきます。 そして、その結果がお店の為になるのです。


去年1年間は、お店としても各個人としても飛躍した年になったと思います。 アルバイト・パートさんがお店の基盤と言ってもいいほど、欠かせない仲間です。
今回は好事例として一つの例を挙げましたが、 方針を決め導いていくのは店長ですが、 リーダーは一人じゃなくてもいいと思います。
責任感が芽生えたスタッフを一人ずつでも増やしていくと店長は精神的にも楽になります。

「アドバイス」と「褒める」

私が店長として行ったことは単純で、「アドバイス」と「褒める」 この2つだけです。
部下が考えた取り組みに対して、これまでの経験上こうした方がいい、それはダメだよ、 などと修正させてしまう責任者は多いと思いますが、 失敗してもいいからまず行動してもらうことが大切だと思います。
成功も失敗も自分のスキルとして培われると思っていますので、 まずは、アドバイスで留めて気づかせ、手を差し伸べる。
そして、年齢、性別関係なく、小さいことでも大きいことでも、 褒めて伝えていけば、褒められたことは忘れず習慣化し自分の自信になります。

以前、私の上司だった方は、厳しくもあり、褒めることがそれ以上ある方だったので、 今ではそれが習慣化して私の自信になっています。
自信が身につけば意識や発言、行動までも変わると思います。
自分自身、余計なことをして怒られるのが怖くて消極的になり、 行動を起こせない子が増えてきている現状を肌感で感じており、 少しでも安心して行動に移せる環境づくりを気にかけています。



まだまだ私の環境作りは発展途上ですが、上司だからという壁を作らないようにして、 これからもみんなが働きやすい環境づくりをしていきたいと思います。






松本 祥太郎
松本 祥太郎
ワンスアラウンド株式会社 ビームス アウトレット 多摩南大沢 店長

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